街に行ってもつまらんし、
山は富士山の苦い経験がまだ消えてないし、
地方都市は出張で時々行ってるし、
御蔵島、三宅島、大島、式根島はもう行ったし、
八丈島は飛行機が満席だし、
ということで、この度、消去法により選び抜かれたのが神津島。
フェリー、ジェット船で行くのが一般的と思うけど、
それらは何度でも乗っているので、小型飛行機を選んだ。
初だ。
調布飛行場から神津島。フライト時間はたったの40分。値段は片道1万5千円ほど。ちなみにジェット船は3時間で1万強、フェリーは9時間くらいで7千円くらい?
しかし、調布飛行場行きのバスは驚くなかれ1日、2、3本。そして調布駅からタクシーにのって、着いたのが、
こちら。羽田、成田とは大違いですね。
しかし、府中と調布はよく似ている。俺レベルの記憶力だと、区別がつきにくく非常に困ります。
出発ロビーも到着ロビーもチェックインも荷物のお預けも、機内持ち込みのチェックもすべてここで完結。ある程度予想はしていたものの、それを遥かに越える規模の小ささ。売店は自動販売機のみ。空港にちょっと早めに入って、ロビーで朝食でも食おうか、なんて考えを抱いていたことは決して口にできない。
歩いて飛行機に向かいます。
狭いです。立てません。
離陸の瞬間は大型飛行機と違って感動しましたね。プロペラの轟音と滑走路を走り出す時の振動と、、どういうわけか零戦に乗り激戦地に向かう兵士の気分になりました、一瞬。ええ。
上空からうちを捕らえました。確かに写ってます。
富士山です。右下は江ノ島ですね。
登ったあの日の富士山はどうしようもなかったのに、頭を雲の上に出してます。
正直、悔しいです。これなら、8合目以降は雲の上に出る、と確かに言えるよね。
新島です。
目的地、神津島です。「神津島上空は不安定なので、着陸できない場合、調布飛行場まで引き返します」という条件付出航だったけど、山以外は晴れています。手を合わせて祈った甲斐がありました。
民宿のおばちゃんが空港で待ってました。気さくで謙虚で素敵なおばちゃんです。この軽自動車を翌日借りることになります。
浜川荘。旦那さんが3年前に他界されたそうで、おばちゃん一人で切り盛りです。
客室は3部屋。他の客がいなかったので、もっともよい部屋をゲットです。
神津島唯一の信号機、だそうです。この時、レンタサイクルの自転車に乗ってます。24h2000円。
ぐるぐる漕ぐこと1時間も掛かってないですね。赤崎です。
ディズニーランドのアトラクションのようだけど無料です。ライフセーバーも見守ってくれます。ただ、どっから飛び込んでも注意してくれません。橋から飛び込む人もいれば、写真には写っていないけど橋の3倍くらいの高さの岩場から飛び込む人もいます。開放的でよいです。都会のPTAみたいなことを言ってると、人間の能力が退化します。
真ん中に浮いてるのが俺ですね。
もぐってます。水深5m以上ありましたかね。海底に練習用と思われるオモリが沈んでいたので、潜っては掴んで海面まで上がってきて、そして、ポイントを選んでリリース、これを何度も繰り返しました。うっすらみえますか、黄色のフィン。ミミ抜きが下手なのでミミがすげー痛いです。
ふと見ると、海底には初心者とみられるダイバーが固まっていました。ダイバーはまた別の領域に足を踏み入れているのですね。これも興味深いです。
上の方からの写真です。
向こうに見えるのは、新島か式根島です。
空が青いといいです。
行き止まりです。でも、トンネルの暗闇が非常に気になります。目を凝らしても暗闇以外に見えないのです。柵をこえ、自転車で暗闇の中を突き進んでみました。
しばらくいくと、トンネルの向こうに出ました。土砂崩れで先には道がありません。
左手に海がありました。誰もいません。例により石をゲットしました。ゲームでアイテムを手にしたときの音楽が流れてしまうのは、俺だけじゃないはずです。
トンネルを振り返るとこんなです。
里へ帰ってます。日が傾きかかってますね。
傾きかかってるけど、空はこんなに青いです。笠が掛かっているのは天上山。この島でもっとも高い山です。たしか。
緑と青。
二日目
初日自転車をこいでいて、富士山の時に痛めた左ひざがうずき出したので、二日目はおばちゃんの軽自動車を借りました。学生時代のすし屋のアルバイトで軽自動車は散々乗っていたけど、それ以来の重ステ。ハンドルもブレーキも非常に重いです。
多幸湾。
だいじんこ。方言だそう。意味はわすれてしまいました。
スリッパに履き替えるティースペースです。ティースペース?確かにそう書いてあったけど。ここのおばちゃんが俺のカメラに興味を示してくれました。なので、ちょうどこの写真をお見せしたのです。
店の外にもテラスがあり。いいですねー。
返浜。かえすはま、と読むらしい。車で山を通り抜け辿りつける秘境です。この写真がたまらなく気に入っています。
長浜です。なんだかふいに長浜君という小学校の時のクラスメートを思い出しました。彼は、運動が得意じゃないのに、ジャンケンで負けて体育委員になってしまったのです。もちろん、体育の授業では前面に立って準備運動するのだけど、その彼が
「じゃあ、次は手足足首」
と自身なさそうな印象的な声で言ったのです。手足足首?みんなそわそわしました。手足と足首。なんか違うよな?って。次の瞬間、みんな大爆笑しました。平和だったな~。
何年前のことですかね。もう25年くらい経つんだ・・。つい昨日のことのように覚えているんだけど。
三日目
曇りのち雨の予報が外れ、完全なる快晴です。
天上山もご覧のとおり、雲ひとつなく山頂まではっきり見えます。
崩れようとしている波の向こうに海底が透けるんです。
屋久島で作ってしまったドカタ焼けのコントラストが少なくなるくらい焼けました。
タラバガニのような太い足を持った蜘蛛です。
14時過ぎの便だったのですが、余裕を持ちすぎて空港に着いたので付近を散歩です。
離陸後の神津島。来た時とは違って見えます。もう未知ではないのです。
帰りもプロペラの向こうに富士山を確認しました。確かに、頭を雲の上に出してます。
くそう、と。
そうそう、なぜ僕らが富士山にアタックした時、山頂に笠が掛かっていたか。推測によるとこうです。多分、その雲は冬の間に積もった雪が蒸発しできたもの。だから、蒸発しきった黒い山頂の富士山にはもう笠は掛からない。
読売ランド上空。高度は飛行中ずっとそんなに高くならないです。たった40分なんでね。最初から最後まで離陸着陸態勢みたいな感じです。
神津島はスカッとしていたのに、本土には分厚い雲が掛かっていました。
毎度のことながら、旅の思い出プライスレス。
0 件のコメント:
コメントを投稿