2008年6月28日土曜日

落書きに宇宙を感じた

これをみると、超批判的な意見が圧倒的だけど。


むろん、文化や芸術は触れぬまま残しておくのが美しい。
でもそうはさせないのが、この宇宙というか。

形あるものは、風にさらされ、時の流れとともに意味や姿を変えていく。
ある、は、ないがなければない。
なにもかもあったら、それはないに等しい。

だってもし、もし。

形あるものが滅ばなかったらどうなる?
人間が生まれる一方だったらどうなる?
文化だって芸術だって生まれる一方だったら、どうなってしまう?


それから僕らは不思議と、自分の何かを刻み込みたい、と思ってしまう。
誰かの心に何か自分の痕跡を残したい、なんて思わない人は多分いない。
恋愛から通り魔までその表現方法は実に多種多様だけど、
みな、自分という存在、アイデンティティを確かめるために
相対関係を測るために、何かに痕跡を残そうとする。


たぶん、どうせ痕跡を残すなら、学校の机、なんかより、
より人の目にさらされる価値あるものの方がいい。


ああ、不思議だ。
僕らのほんの些細な「落書きをしたい」といった思いこそに宇宙を感じてしまう。

それが破壊行為であることにはその瞬間は気づかない。
それが風化そのものであることにはその瞬間には気づかない。


そう、今、この世界が墓で埋め尽くされていないということ。
それがすべてだと思う。

多分、何もかも宇宙、ということ。

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