2008年4月11日金曜日

オレという感じ

オレ、って俺のことではなく、オレオレのオレ。
オレオレ詐欺のね。

被害総額は今年の1月~3月で20億円だと。
電話回線ではリアルは伝わらない、
その盲点を突いたのが振り込め詐欺の特徴といえる。

うちの親もすっかり騙されてたことがあった。
あんた何があったのよ、と母親からいつになく心配そうな感じで電話が掛かってきてさ。
まったく理解できず、

「え?なに?なんのこと?」
「日中電話なんてしてないけど?」
「相談事があるとか、夜実家に帰るとか、一言もいってないけど?」
「晩飯作ったって言われても、俺は帰らないから要らないけど?」
「いわゆるひとつのオレオレじゃないの?それ。」

といった展開。
まあ、そのときは金は振り込まずに済んだんだけど。
また今日、兄を装って実家に電話があったらしい。


でも、思うんだ。
騙されたことに気づいていない人が中にはいるんじゃないかと。
騙されたってことに気づいていないということは、特に、やられた感とかはないんだろうなと。

その人はこんな感じなのかな?

私は今、私の子供と電話で話している感じがします。
私は今、私の息子が悲惨な話をしている感じがします。
私は今、私の子供が悲惨な目にあっている感じがします。
私は今、助けなきゃという感じがします。
私は今、お金を振り込んで欲しいと言われた感じがします。
私は今、お金を振り込んだ感じがします。
私は今、一安心という感じがします。

という。

そこで改めて考えてみる。
現実と非現実はどこが違うのかと。
多くの人が現実といえばそれが現実なのか?
集団幻覚はなぜ現実ではないんだ?
誰かの虚言により、吹き込まれた感覚は現実なのか?
虚言という判断は誰がするのか?

あっと、だんだん眠くなってきました。

ただ最近感じるのは、人間は文字や言葉を使って、物事の共通認識をしようとするけれど、
どこまでやっても現実と完全一致することはないんだってこと。

アルファベットというシステムについてはまたどっかで言及しようかと思うけど、アルファベットを使っても、何を使っても、リアルに完全一致することは決して出来ない。

そしてもう一つ、強く思うのは、
"とはいってもそれら決して完全一致することを目的としているんじゃない"
ってこと。

言葉も仕組みもシステムも音楽も、要は
"人を感動させるためにある"
んだろうって。

そういうわけで、
オレオレ詐欺犯も折角のその才能をもっと何か前向きに人を感動させるために使えよ、
と思うのです。

ねます。

0 件のコメント: