2008年4月29日火曜日

勝ちにも測れない価値がある

柔道全日本選手権は楽しい。
決勝戦は燃えたな。鈴木桂治が、石井慧の押え込みを28秒で返した瞬間は

うおおお!!

と大声が出ていたよ。
今回は、井上康生、棟田、石井、鈴木とそれぞれストーリーのある選手が揃っているのもあったけど、元チャンプ篠原の率直な解説がまた非常によかった。優勝した石井を思うまま批判していて見ていて非常に気持ちがよかった。そういう様が柔道の価値を育てるのだと思うのです。

でっかい亀田みたいな石井の勝利は、柔道ルールの盲点を突いたような、例えるならホリエモン的勝ち方で、彼の泣きじゃくる優勝インタビューは、本来なら涙の優勝インタビューといえば会場を感動の渦に巻き込むためにあるもんなんだろうけど、まるで子供の喧嘩の言い訳のようで会場をよりいっそう白けさせただけだった。

勝ちも測れない価値がある。

善悪が法律で測れないのと同じ。何のために勝負をし、何のために勝つのか。アスリートなら、せっかく授かったその才能を美しくぶつけ合ってほしい。

いつかケチケチ社長が、相手の出ない昼休みを狙って電話して、折り返し電話させて、電話代を浮かせる、という術をどっかの番組で披露していたようだけど、確かにそんなものを咎める法律はないけど、それで誇れるんですか?と。そういうことです。

いや~、正直、井上康生に勝ってほしかった。
オリンピックの100kg超級で金メダルを取ってほしかった。
そっから総合格闘家に転向してほしかった。
最高に価値を高めて総合格闘技界に殴り込みをかけてほしかった。

しかし、格闘技が国技ってのはよい国だ。
礼に始まり礼に終わる、武士道の美学があるからこそ成り立つ文化だと思うのです。

ということで、息子ができたら、柔道を習わせたいです。
俺は顎とか首とか、足とか痛いので、ヨガをやっていきます。

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