2006年1月15日日曜日

チェ・ゲバラ

雑煮の味に文字通り味をしめ、今日も雑煮を作ってしまった。
具は二日連続、鶏肉と白菜だけだ。
先日の一人鍋に入れ忘れたものだ。

ところでチェ・ゲバラ、って我々日本人の中でも有名なんですか?
みなさん知ってる?

南米では国境を越え相当知られた存在のようだ。
彼は20世紀中ごろの革命家で、人々はキューバのカストロもゲバラのカリスマ性にはかなわなかったと言っている。
詳しくはここを見てもらいたい。

ついでに、ゲバラとカストロ。 この人、革命家であることから抜群の行動力と知性と人間性が備わっているんだろうということは推測つくのだが、特筆したいのは、彼がその上実に二枚目であるということだ。
えてして、美男や美女はその容姿だけで世間からチヤホヤされ内面がどうにも成長しない傾向にあるが、彼は違う。
天才とは、少年が蝶を追いかけているうちに、いつの間にか山頂まで上りつめてしまうような人をさす。
という誰かの言葉を最近どこかの新聞でみたが、ゲバラはまさにそのタイプなんだろう。
#補足。「天才とは−」の話は、名声を勝ち取ることばかりを考え、本来すべきことを見失ってしまう、韓国の捏造学者みたいなのはあかん、という揶揄で使われていました。


赤いですね。

なんでいきなりチェ・ゲバラなのかというと、俺が共産主義者になったわけではなく、「モーターサイクルダイアリーズ」という映画を見たからなんだ。
ゲバラは二人の主人公のうちの一人だ。
ゲバラ役の彼(ガエル ・ガルシア・ベルナル)、とてもハンサムだ。



どうやら南米のブラッドピットと日本では呼ばれているらしい。
付録のインタビューで彼のはにかむ素顔が見られる。

しかしなぜテレビも雑誌もまったく見ない俺が、世でも大して知られていないこの映画の存在を知っていたかというと、これがしんゆり映画祭で上映されていたからだ。

たまたまネットサーフィンしてたどり着き、その映画祭の存在に驚きつつ、詳細をボケーっと見てて、、そうだ、俺がみたのはこれだ。この写真に強くひきつけられ、漠然といつかみたいなと思っていたんだ。
そしたら、なんと例の百合ヶ丘のへんぴなところにあるビデオ屋に置いてあってね。
迷わず借りたのさ。
#一緒にいた友人も気になっていたようだ。

いろんな偶然が重なって点が線になったんだ。
改めて思えば俺たちはじめから赤い糸で結ばれていたんじゃないかって。
そして我が家のホームシアターで上映中、やっぱり爆睡しましたよ(笑)。
先週の日曜日に借りてね、寝不足だったんだ。で、昨日、改めて見てみたんです。
そしたらいいじゃん!ってことで今こうして書いてるんだけどね。

これは偉業の物語ではない。
同じ大志と夢を持った二つの人生がしばし併走した物語である。


映画の出だしにこう流れるんだ。ああ、たまんねー。
俺が、このDVDの付録である未公開シーン、キャスト紹介等々を片っ端から見て、尚、もうちょっと見たいなあと思ったことを伝えれば、いかにこの映画が俺の心に突き刺さるものであったか察しがつくよね。

事実に即したさり気ないストーリー、広大な大自然を映し出す映像がいい。
ときおり一般人と思われる人々も登場してたりして、ドキュメンタリータッチなのもよい。
旅の魅力も盛りだくさんだ。

もともと中南米の顔を男らしくてかっこよいと思ってる俺だから、これから来るかもしれないよ、俺の中に南米映画ブームが。
その昔、考古学に惹かれていた頃、マヤやナスカやマチュピチュについての本を読みあさり、図書館でビデオを借りたこともあるからそれなりに下知識もあるし。

ああ、マチュピチュにいってみてぇ。

そう、劇中のこの言葉が実に印象的だ。
閉鎖的な権力社会に屈する貧困な南米の人々をみながらゲバラがこう呟く。

「どうしてこの文明に、マチュピチュが滅ぼされたんだ。」

と。たしかそんなことを言ってた。

とかとかね。
こんだけ推したらきっと以降見た人は大したことねーじゃんと思うんだろうな。
まあ、要は単なる青春時代の旅の映画ですよ。

そして俺の今日の食事は二度のお雑煮でした。

そろそろビデオ返してくるかな。

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